早朝、公園に行くとたくさんの子供がいます。
夏休みなんですね。
手にはカードを持って。みんなラヂオ体操をしに集まってきます。
懐かしいし、まだこういった慣習が続いているのは嬉しいものです。
さて、今回は“子供(成長期)”に関して興味深い論文があったのでご紹介します。
論文には、「ADHDと食事内容の関係」について書かれたのものでした。
「食事の質とADHD症状(注意欠陥性多動障害)およびED症状(情動調整不全)の関連について」
アメリカ オハイオ州立大学の研究では、以下のように結論づけられています。
「果物や野菜をあまり食べない子供は、不注意のより深刻な症状を示す可能性があります。」
果物・野菜を食べるということは、①ビタミン・ミネラルなどの栄養素を摂取できる②食物繊維を多く摂れる③よく噛むなどのメリットがありますよね。成長期の子供にとって食事や食事の質というのは、カラダだけでなくココロにとっても大きな影響を与えるということです。確かに、私自身も子供の頃は野菜嫌いで、思い当たる節が、、、①、②のメリットは他でもよく語られていることなので、③の「よく噛む」と東洋医学について考えましょう。
唾液も大事な宝物
西洋医学的には、唾液はデンプンを分解する酵素としての働きがあります。また、口腔の汚れを洗い流すことも重要な役目となります。
一方、東東洋医学、特に養生法に「唾液を飲むべし」という教えがあります。
唾液は「神水」であり、唾液の出る口の中は「華池」とも呼ばれます。それだけ唾液は大切なもので、むやみに外に出さず体に取り込むべきという考えからきています。唾液は「腎」が作り出す津液(分泌物)とされ、腑(胃や腸)を潤すものとされます。
「よく噛む」ということは、よく唾液を出し、胃や腸を潤し。働きを良くするということにつながります。成長期の子供のお腹の健やかな成長を助けるもの、それが「唾液」です。
大人にも効果的
実際の施術でも、ソワソワして落ち着かなかったり、気が散りやすい状態の時には、お腹の治療を行います。安神・寧心(精神の安定)の作用があるからです。「溜飲が下がる」という言葉があります。モヤモヤやムカムカなど心のわだかまりがあると、胸のつかえを感じます。この言葉はわだかまりが解消し、気が晴れた状態の意味ですが、唾を飲むことも「溜飲が下がる」手助けをします。大人でもやってみる価値はありますよね。
食事はあくまでバランスが大事
論文では、果物・野菜の重要性を説いていました。これは、ADHD症状の子供に対し安易に薬を処方せず、食事の内容を見直しを唱えるものでした。食事に果物や野菜が多いということは、それだけ腸内環境の生育は良くなるということです。食べ物は「後天のエネルギー」。筋骨や血肉、そして腸がバランス良く生育するにはやはりバランスの取れた食べ物は欠かせません。そして、「腎」から作られる“唾液”には「先天のエネルギー」が含まれています。よく噛むことで「しっかりと唾液を出して」、先天と後天のエネルギーを体に取り入れる。これもバランスの良い食事と言えます。ぜひ、食事の際は「よく噛む」を意識してみてください。
東洋医学は美容と健康に役立つエッセンスの宝庫。
でも、東洋医学(主に中医学)は漢字ばかりで難しそうなイメージが・・・
このブログでは、そんな方にもわかりやすいように、学問としての東洋医学ではなく、
実際の治療現場で目にしたり・自分が経験した事例を元に、東洋医学をご紹介します。
(化粧品業界で13年、治療現場で12年の私個人の意見も含みます。)
きっと、あなたの美容や健康にお役立ていただけるはずです。
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