あなたは、自分の体が好きですか?
今回は、私の師である孫維良先生の言葉から「自分と体」を考えます。
「自分のことが好きですか?」と訊ねられて、「大好きです!」と答えられますか?
何を隠そう、私自身も好きかと聞かれれば、今まで好きではありませんでした。
しかし、この仕事(治療家)を始めてからその考えは大きく変わりました。
きっかけは、孫先生の言葉です。
「自分を愛してください」
先生が患者さんによくいう言葉です。
先生が言う言葉は患者さんにとても優しい言葉に聞こえましたが、実際には病気で苦しい時にはそうはいかないのではと思ってしまう事もありました。しかし、治療をすればするほど、この言葉は“魔法の言葉”だと言うことを感じられるようになりました。
実際、病気になったり不調になったりする患者さんの多くは、自分の体のここが悪いので治しましょうとか気をつけましょうと、「自分のこと」=「自分の体」を悪いものと考えます。しかし、果たしてそうなのでしょうか?
体は自分の身代わり
“身代わり”、文字通り「身体」は私たちの様々なことを代わりに引き受けてくれているんだと思います。
寒さや暑さ、嬉しいこと・悲しいことなど様々な感情に、辛いこと・しんどいことなど様々なストレスに、痛いことや病気に、無茶なことや頑張りすぎなことに、体は対応します。たくさんの事を体は、身を張って自分を守ってくれている。治療で患者様の体を診ているとそんなことが身体から伝わってきます。見返りを求めずに頑張ってきた体が、やむを得ず出した声。それが“痛みや不調”だと思えてなりません。
そんな愛おしい自分の体を他人はともかく自分が否定してしまうのは「身体」がかわいそうでしかたありません。私自身もお酒が好きで無茶もしたため、胆嚢にはちゃんと?ポリープがあります。昔の自分ならポリープがあるから大変だ、体がダメになる思ってしまいましたが、今では自分の無茶を体が庇ってくれたんだと思うようになりました。今でもお酒は好きなので飲みますが、代わりに脂っこいもの控えるなど気をつけるようにしています。もちろん、少しだけ?お酒もセーブするようにしています。
「今日、死んでも大丈夫」
これも孫先生が常に言っている言葉です。
この意味は、本当に死んで良いということではなく、死んでも仕方ないと納得できるということでしょう。まあ、私自身ここまで達観してはおりませんが、諦めとは違い自分の心身に抗わないことの重要性は治療・養生において重要だと思っています。当院にくる患者様も痛みや病気に苦しみ、なんとか病気をやっつけようと、病気のことばかり考えてしまう傾向にあります。たくさんの病院に通い、たくさんの薬を飲む。でも、病気も負けてはいません。体から追い出そう、やっつけようとすればするほど、病気も強く体から離れまいと変化します。本当のことですよ。
当院に定期的に通っている患者様の多くは、症状が改善したというよりも、私から見ても本当に元気になったなと素直に思えます。それは私の治療が原因というよりも、患者様自身が自分の体に自信が持てるようになったからではないかと考えています。死なない人はいません。また、不調・病気を持っていない人もいません。死んでしまったら、、病気が酷くなったら、、という不安にばかり目を向けるのではなく、頑張ってきた今の自分の心身を認めてあげる。案外、不調や病気を改善するきっかけになるはずです。
東洋医学は美容と健康に役立つエッセンスの宝庫。
でも、東洋医学(主に中医学)は漢字ばかりで難しそうなイメージが・・・
このブログでは、そんな方にもわかりやすいように、学問としての東洋医学ではなく、
実際の治療現場で目にしたり・自分が経験した事例を元に、東洋医学をご紹介します。
(化粧品業界で13年、治療現場で12年の私個人の意見も含みます。)
きっと、あなたの美容や健康にお役立ていただけるはずです。
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